鹿児島三大工芸品 薩摩切子
独自のカットグラス技法で表現する「ぼかし」は、薩摩切子を語る上で欠かせないファクターとなっています。
カッティングに定評のあるツジガラス工芸では、特許申請中の新技法『カボッション』を考案。
職人辻俊幸(つじとしゆき)
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1960年 宝石研磨加工業社 ツジ宝石 設立
1985年 薩摩切子復元事業参画
1986年 ツジガラス工芸 設立
1989年 第29回全国少年スポーツ大会「常陸宮」に御献上
1994年 日本伝統工芸展 出品
1995年 日本伝統工芸展 出品
1995年 奈良県文化博物館落成記念に金峰町より寄贈
1996年 鹿児島県伝統工芸品指定
1996年 鹿児島市工芸展 入選
1997年 第22回 全国伝統工芸品公募 入選
1999年 鹿児島市工芸展 入選
2000年 鹿児島市工芸展 入選 |
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ツジガラス工芸の工房はこちら。テーブルの上には『紅』と呼ばれる、赤系統の色ガラスを合わせた薩摩切子が並んでいます。
完成後は鮮やかな赤色を放つ『紅』ですが、写真では深い赤色を帯びています。
これが職人泣かせでもあり、腕の見せどころでもあるのです。
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というのもこの色ガラス、仕上げまで不透明な状態。
完成後のような透明度はほとんどありません。
これを手元の電球で照らしながら、わずかに透ける光の加減でカットしていくのです。
一度の失敗がデザインに大きく響く薩摩切子も、この道46年の職人辻利幸さんにかかればお手のもの。 慎重に、時には大胆に色ガラスを削っていきます。巧の技、ここにあり! |
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職人辻利幸さんの培ってきた技術が生んだ新しいカッティング技法、それが特許申請中の『カボッション』です(左:カボッションペンダント 右:通常のカッティングを施したペンダント)。
じっくり比較してみると、カットのぼかし(境目)が違う事に気づきませんか?
色ガラスに溶け込むような柔らかなグラデーションが、カボッションの大きな特長です。 |
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応接室のガラスケースには、色とりどりの薩摩切子がディスプレイされています。
伝統工芸一筋に携わってきた功績が認められ、受賞作も多数有するツジガラス工芸。左に見える盾も実績の証です。
2006年初頭、日本の伝統工芸を欧州に広める一環として、ツジガラス工芸の薩摩切子がエントリーされた事も。鹿児島の伝統を世界へ―ツジガラス工芸はこれからも、伝統を発信していくのです。 |
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